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MySQL on Azure で簡単に 低コストでアプリケーションを開発

Azure | Migrate

Sunil Kamath

Sunil Kamath

公開日時: 2021 年 5 月 24 日 午後 7 時 39 分、閲覧数: 1,361

去年開催された Microsoft Ignite で Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーについて発表した際に、マイクロソフトは、開発者コミュニティとお客様に対して、マネージド サービスのすべてのメリットをそのままに、開発エクスペリエンスの簡素化、柔軟性の向上、コスト最適化のための管理を実現することを誓いました。私は、そのためのより優れた手段が存在すること、そして、データベースをより細かく制御したり、コストを削減したりするためだけに、開発者がマネージド ソリューションの利用と IaaS でのセルフ ホスティングの難しいトレードオフを考慮する必要は一切ないという強い確信をマイクロソフトが持っていることを、皆さんに訴えかけました。

そして今では、お客様もそのように確信しておられることがわかりました。これまでに数千社のお客様がフレキシブル サーバーのデプロイ オプションを利用されており、常にお客様のフィードバックに基づいて、マイクロソフトの製品戦略、優先事項、ロードマップが形成されています。マイクロソフトはお客様のためのイノベーションを実現し続けており、このたび、フレキシブル サーバーの 12 か月の無料試用、IOP のスケーリングに関する追加オプション、MySQL をサポートする Azure Defender の一般提供が開始されることになりました。

お客様の反応

まず、お客様からのフィードバック、そして現実の課題への取り組みにおけるフレキシブル サーバーの影響についてお話ししたいと思います。これらの話には共通のテーマがあります。それは、特に、現実の課題に真正面から取り組むにあたって、開発者の生産性、コスト、継続的な可用性がお客様にとってどれほど重要であるか思い出させるものです。マイクロソフトは、お客様の目標達成をお手伝いし、成功の一助を担えることを感謝しています。

「私たちは非営利組織で働くボランティア グループです。地域の皆さんが、コロナ禍でもコロナ後にも欠かせないものとなったオンライン学習ソリューションの Moodle を Azure 上で構成/デプロイするのをお手伝いしています。非営利グループである私たちは、厳しい予算の中で運営を行っており、トラフィックは予測不能です。Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーのバースト可能 SKU により、従来よりもはるかに低コストでソリューションの開発とテストを行えるようになりました。また、パフォーマンスとコストの適切なバランスを保てるようになったことで、運用のオーバーヘッドをなくして、ソリューションに集中できるようになりました」

– ソリューション アーキテクト、Rahim L 氏

以下でご紹介するのは、ストリーミング サービスとゲーミング ソリューションにより、24 時間年中無休で数百万人のユーザーを楽しませることをミッションとするお客様のフィードバックです。こうしたソリューション パターンでは、途切れることなく最小限のコストでユーザーにサービスを提供するために、継続的な可用性と高いパフォーマンスが必要になります。MySQL – フレキシブル サーバーにより、これらのお客様は、ミッション クリティカルなアプリケーションを効率的に安心して実行できるようになりました。

「南アジア最大の音楽およびオーディオ ストリーミング サービスを提供する弊社にとって、MySQL Database のパフォーマンス、スケール、高可用性は、優れた視聴体験を数百万人のユーザーに常時提供するうえで欠かせません。弊社が Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーに移行した大きな理由は、パフォーマンスの安定性、ゾーン冗長による高可用性、マネージド メンテナンス ウィンドウ機能といったメリットを活かせることです。それにより、毎月のパッチ適用時のダウンタイムを減らし、最小限に抑えて、エンド ユーザーの作業の中断も最小限に抑えることができます」

 

Jio Savan logo

– JioSaavn 社エンジニアリング責任者、Ramesh Sudini 氏

「弊社は、MySQL – フレキシブル サーバーを利用して、”Time Defenders” というゲーム タイトルの CBT を日本で実施し、成功させました。弊社は、ゲーム開発に MySQL を使用しています。MySQL サーバーのパフォーマンス、信頼性、高可用性は弊社にとってとても重要です。Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーの評価を実施したところ、弊社のパフォーマンスと信頼性の目標を完全に満たしていました。弊社では、高可用性を実現するゾーン冗長 HA だけでなく、メンテナンスの時間を柔軟にスケジュールできるマネージド メンテナンス ウィンドウ機能も大変気に入っています。すべての機能が実証されたので、フレキシブル サーバーを使用して 2021 年第 3 四半期にゲームをリリースする予定です」

Time Defenders Poster

Vespa Inc. サービス開発ユニット責任者、Peter Lee 氏

Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーにより、アプリケーションの開発をより低コストで、より安全に、そしてより簡単に行えるようになりました。

12 か月の無料試用

2021 年 6 月 15 日より、Azure の新規ユーザーは、12 か月の無料アカウント オファーを利用し、Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバー (プレビュー) を使用してアプリケーションの開発とデプロイを行えるようになります。無料アカウント オファーで利用可能なこのオファーでは、最初の 12 か月間、毎月 Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーを 750 時間まで利用でき、32 GB のストレージが提供されます。無料アカウント オファーでは、アプリケーションの開発、テスト、実行に利用できる、Azure Kubernetes Services、Azure App Services、Azure VM など、他の多くの Azure サービスを 12 か月間無料で利用できます。

ストレージ サイズとは無関係の IOP のスケーリングによるコスト効率の向上

多くの場合、データベース アプリケーションでは、IO 集約型のワークロードのタスクを最適に実行するための十分な IOP が必要になります。このたび、Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーでは、開発者がプロビジョニング済みストレージ サイズに関係なく、IOP を必要に応じて柔軟にスケールできるようになりました。お客様のワークロードにおいて、データ読み込みジョブを毎晩実行するために数時間だけ、または Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーへの 1 回限りの移行時にだけ IOP を増やす必要がある場合、データベースのダウンタイムを生じさせることなく、必要に応じて IOP をスケール アップしてジョブの処理速度を高めてから、IOP をスケール ダウンしてコストを削減できるようになりました。ユーザーは、引き続きプロビジョニング済みストレージを 1 GB 単位で柔軟に増やすことができます。ストレージを 1 GB 増やすと、ベースライン IOP が自動的に 3 個増えます。

MySQL – フレキシブル サーバーではストレージ サイズに関係なく IOP をスケール可能

さらに多くの無料 IOP を提供

2021 年 7 月より、フレキシブル サーバーのデプロイ オプションの無料 IOP が 100 個から 300 個に増え、許可される最小プロビジョニング済みストレージが 20 GB に増えます。これにより、お客様は追加のコストなしで、より多くの IOP を使用して IO 集約型ワークロードのパフォーマンスを高められるようになります。

この変更後、現在のプロビジョニング済みストレージ サイズに応じて利用可能な無料 IOP が以下の表のとおり増えることになります。
現在 2021 年 7 月以降
100 + 3 * [プロビジョニング済み
ストレージ (GB)] IOP
300 + 3 * [プロビジョニング済み
ストレージ (GB)] IOP

たとえば、現在、20 GB のストレージをプロビジョニングしてある場合、利用可能な IOP は 160 となります (100 + 3 * 20 GB)。2021 年 7 月の更新後、20 GB のストレージをプロビジョニングしてある場合、利用可能な IOP は 360 となります (300 + 3 * 20 GB)。

フレキシブル サーバーで MySQL 8.0 が利用可能に

フレキシブル サーバー (プレビュー) のリリース直後に、最新の MySQL 8.0 バージョンのサポートを優先してほしいというご要望が多くのお客様から寄せられました。このたび、フレキシブル サーバーで MySQL 8.0.21 リリースが利用可能になりました。これにより、MySQL 8.0 バージョンを利用して、すべてのサービス機能を活用して開発を開始することが可能になりました。

他の主な更新

上記に加えて、Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーで以下の機能も提供されるようになりました。

 

オープン ソース リレーショナル データベース向けの Azure Defender の一般提供開始に関する発表

マイクロソフトは、最新のセキュリティおよびコンプライアンス機能を MySQL に導入する取り組みにも注力し続けています。このたび、MySQL の包括的なセキュリティを実現する、オープン ソース リレーショナル データベース向けの Azure Defender の一般提供が開始されました。Azure Defender での MySQL のサポートにより、サーバーのセキュリティ脅威が継続的に監視され、Azure Database for MySQL に対する潜在的な脅威を示している可能性のある異常なデータベース アクティビティが検出されるようになります。

これにより、Azure Defender でオープン ソース データベースを保護し、データベース資産全体にわたって保護を拡大および強化できるようになりました。全体的なセキュリティ戦略の一環として、Azure Defender を利用して、運用環境の MySQL サーバーを保護することをお勧めします。

将来の展望

マイクロソフトは、Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーにより、柔軟性を向上させ、アプリケーションをより簡単に、より低コストで開発できるよう取り組んでいます。今後数か月以内に、サポートの対象を Terraform のデプロイと自動化にまで、そしてさらに多くの Azure リージョンにまで拡大する予定であり、Azure Database for MySQL – フレキシブル サーバーの一般提供開始についても発表したいと考えています。お客様が新しいフレキシブル サーバー デプロイ オプションをどのように利用して、ビジネスやアプリケーションのイノベーションを促進しようとしているのか、ぜひお話をお聞かせください。引き続き、お客様の貴重なフィードバックを Ask Azure DB for MySQL 宛に電子メールでお送りください。

当面は、お手数ですが、こちらで Azure Database for MySQL マネージド サービスの詳細についてご確認ください。もっと詳しく知りたいお客様は、フレキシブル サーバーのドキュメントからお読みください。最後になりますが、私たちの12ヶ月の 無料アカウント オファー を忘れずにご活用ください。

– Sunil Kamath

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